東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少・コロナ対策チーム)です。
コロナ交付金配分 北海道1位、東京は9位
さて、4月30日に成立した令和2年度補正予算に盛り込まれた総額1兆円の「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」の配分方法が発表されました。このうち約3500億円を都道府県へ、約3500億円を区市町村へ、残り約3000億円は今後決めるという事になりました。内容を見てみると、都道府県と市町村分を合算した金額で、最も多いのは北海道で約423億8000万円。次が大阪府で約393億円。埼玉県が約321億円となっています。コロナ対応で必要額が他県に比べて遥かに多いはずの東京都は257億2930万円となりました。
7060億円のうちの257億円ですから、東京の必要性を考えると少ない。「国は何やってるんだ」という東京都から聞こえてくる意見もあります。しかし、現実的には国からの交付金は受けない基本姿勢の東京都に国が交付した事は意味があります。一方的に金額や比率だけ見て国を批判する短絡的な思考で展開する政府批判の議員もいます。しかし、それは批判の為の批判に過ぎない事を先に記しておきます。
一歩踏み込んだ国の判断
そもそも、東京都は国からの交付税を受けない唯一の都道府県です。
それだけ財政は豊かであるから「国の援助はしない・受けない」位置付けだったわけです。それでも、今回は特別扱いにすべきだと、私達は国に要望をしてきました。ですので、その金額が少ないという意見もありますが、出た事は前例を打ち破っています。一方で、東京都は他県よりも早く、改正新型インフルエンザ特措法に基づく休業要請施設に対して50万円支払う「協力金」を発表しました。他県では、当初から財源論になると東京都は別格だと首長さん達から意見言われていたわけですが、同様の給付金は他県でも展開され始めていたもののその財源は不明瞭なままでした。首長さん達は国に財政支援を呼びかけます。その結果、今回の臨時交付金は「休業補償」には使えないという基本の考え方が変化し、実際には自治体では「休業補償」に充てれられる解釈となりました。
墨田区には2億2777万円
そして、東京都分としてマスコミが報じている257億円のうち、区市町村へ直接交付されるのは23区特別区で約71億9000万円、市町村で約81億9100万円です。財政状態や新型コロナ患者さんの発生状況を勘案して金額が決まっていったようです。ちなみに、私の地元墨田区には2億2777万円が限度額として決定しました。早速、墨田区の山本区長、墨田区議会自民党の下村幹事長と意見交換し、速やかに、このお金を何に充てるか考えましょうと呼び掛けをしたのが昨夜でした。そして、この区市町村ダイレクトとは別に東京都103億円交付されるわけですが、こちらは担当部局や所管の多羅尾副知事に柔軟に考えて、現場自治体のサポートに使うように求め続けています。
特にの交付金はコロナに関しての対策費用の原資に充てられるもので、各自治体は計画を立てて交付を受ける事になります。テレビなどでは小池知事や吉村知事などばかりがメディアを占拠していますが、重要なのは身近な基礎自治体です。
今回、国が国民1人あたり10万円の特別定額給付を決めたのはニュースになっていますが、国が決めたのは予算です。これは各自治体が給付に向けての作業を行うという仕組みになりました。ですので、一日も早くお届けする為に、アウトソーシングで申請業務について事業者を確保すべく早くか動いてきた自治体もあります。墨田区も、区長や区議会自民党の先生方にもこの速やかな作業を強く頼んできたところです。
更に首長の決断が問われる
ココから先は、各自治体毎に医療面でも経済面でも事情が異なってきます。
首長の責任において、いかようにもやれる事が変わってくるものです。例えば、静岡県の浜松市・鈴木市長は読売記事のように休業要請解除の方向性を示しました。これまでも実務として先進的な手法を取り入れ、「派手さ」のようなパフォーマンスはせずに行政の効率化を進めてこられた首長のお一人です。私も定期的に意見交換を行わせて頂いている方です。こういう行政運営が街の為になります。
浜松市、7日から休業要請を解除へ…事業主の厳しい経済状況に配慮(読売新聞)
浜松市のような事をやっても、ソーシャルディスタンスやノー3密行動はそれぞれが自覚を持たなければなりません。
ただ段階を追って、経過を観察していく判断も必要です。私もこういう現実的な課題も踏まえながら、政策提言を練り上げていくGWになります。
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