【北区長選挙・落選!】音喜多さんは真の改革者になり得るか!?

東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。

 

果たせなかった自民党墨田全員当選

長かった統一地方選後半戦が終わりました。私にとってホームである墨田区では自民党は13人の候補者を立てて12名の当選。私自身は、劣勢が伝えられていた数名の候補者だけに張り付き、全員当選目指して走り回っておりましたが1名の落選者を出してしまいました。中には、これまでに政治活動で深く接点の無かった候補者の選対会議にも参加させて頂くなど、私なりにはやれる事はやったわけですが、じゃっかんの悔しさが残る展開となりました。選挙戦最終日には22時に事務所での活動を終えて、劣勢な感じの候補者の側面支援になればと考えて、時間の許す限りブログをアップしようと思いましたが、気力と睡魔との狭間で粗いながらも3本まではアップ出来ました。そのうちの1本に関してはアクセスが投票日当日に急上昇していましたので、良い意味でも悪い意味でもバズりに成功したと考えています。

この選挙戦で最も心動かされた演説~墨田区議選~

これが、スマートニュースにも出たものですから嬉しい事です。

 

 

 

さて、統一地方選前半も含めて、私なりに勝者と敗者の違いを感じています。これはあらためて、纏めて記そうと思います。本日は注目を集めた北区長選挙で音喜多さんが敗れる背景について、超個人的な視点で記しておきたいと思います。

 

音喜多さんは有名人枠?

「音喜多駿」と言えば、かつて舛添下ろしでワイドショーなどで名を馳せて、「都議会議員と言えば音喜多」という地位を確保されました。フワッとした民意のニーズに応えるように、小池都政誕生にあたっては都議会自民党の批判を展開し、石原元知事らに対して開かれた百条委員会では「土壌Xday」というキーワードを掲げました。にも関わらず、都民ファースト内の主導権争いに敗れた為か、今度は小池批判論に転じ都議会野党に転向。さらには一緒に都民ファーストの会を飛び出した上田令子都議と仲違いし、最後は都議会では維新と組んで活動をされてきました。

 

今回の北区長選挙でも①区長報酬の削減、②北区の名称変更を問う住民投票を訴えて、花川区長への高齢多選で立ち上がりました。そもそも、私は選挙妨害で文句を言われても嫌でしたので控えておきましたが、これこそ「選挙に勝つ為だけの戦術」であって北区の未来を考えた政策とは思えませんでした。区長報酬の削減というのは、誰に対しても分かりやすく耳障りの良い公約です。私の考え方は逆で、報酬削減競争が始まると、最終的に報酬ゼロにいきつく。ある意味で、北区なら北区の経営ですから、経営感覚の無い人たちが大衆扇動的に区長になったところで経営は難しいと言わざるを得ません。私がこれを言うと「自民党的だ」と批判されるかもしれません。私は報酬削減に反対するものではありません。あくまで、首長にふさわしい人がそのポストに就けば必ず行政は変わります。仮に、ふさわしくない人がそのポストに就けば報酬はどんなに低くても行政は廃れていきます。

 

分かりやすい政策は実は危ない!?

音喜多さんの分かりやすい選挙戦は、もしここで勝った場合には注目度を集める選挙戦であり有象無象の候補者を後世に増殖させる恐れがありました。それだけに、また大衆扇動が始まったぞと見ていたのです。都政で言えば、「舛添知事はやめる必要なかったのに追い込まれる風作り」「小池知事が素直になって知事選後に都議会自民党と対話の機会を作れない世論誘導」「浜渦氏への言われなき批判を誘因」などが実際にあった事です。今は情報が溢れているようで、情報発信をしている人達が作っている世論であり、必ずしも実態に即しているとは限りません。かつて言われたワイドショー政治とは趣旨の異なる様態です。今回の地方選挙の各所で、言葉だけかっこよく見せて、実行力や現実感に乏しい候補者が当選している姿を見るにつけ、現在の選挙は「最高で最低」と言いますか、あくまで政治家が選挙に通るのであって、行政の長にふさわしい人が通るシステムではないんです。誰もが平等に立候補出来て、だれもが平等に投票出来るという事は、不幸な結果を生むことになりかねません。

 

 

(1年前に産経新聞に寄稿した文章)
 

目立つよりも中身じゃないか

それに加えて、二つ目の北区名称変更。これは音喜多さんの主張を聞いても「目立つ」という事以外にはよくメリットが伝わってこなかった。それならば、真の改革者ならばここは名称変更ではなく、「区域」の変更、23区の再編成くらいを示すべきだったと思います。特に都議会議員だっからこそ、この東京都・23区特別区が抱える最大限のテーマがここにあることを分かっていたはずです。これを掲げれば、相当な批判の嵐が飛んでいたはずですが、私からすれば、行政改革の視点で大きな問題提起をするべきたったなと傍から見ていたのです。実際に、ここで私が書いただけでも、現場の23区職員や議員から異論が出てきそうなテーマです。でも、実際には大阪都構想というテーマも行政機構の抜本的改革だからこそムーブメントを起こして居るのであって、是非は
ともかく、自分達が生活している基礎自治体を真剣に考える機会が今回の選挙であったのではないでしょうか。

 

また高齢多選を批判されましたが、こちらも小池百合子知事の下で行った千代田区長選挙で、ご自身が応援された区長こそ高齢多選でした。いやいや北区の花川区長は84歳だよ、年齢が違うよと言われるかもしれませんが、私はそもそも年齢に関係なく、ふさわしい人が舵を取れば良いと思っています。そこはブレずに主張しておきます。

 

【驚愕】小池支持者もびっくり、千代田ファーストは内田茂都議の政策だった!?(2017年2月2日)

【公開質問への回答】+都議会改革は私がやる!(2017年2月4日)

今思えば、その千代田区長選挙時に音喜多さんグループの新宿区議へ回答した2つのブログに私の考えは詰まっています。

 

 

 

音喜多さんは勇者か凡人か

とは言え、「音喜多駿の挑戦」には敬意を表します。私自身、8年前に区長選挙挑戦という経験をしたわけですが、多くの人に言われました。その時に、私も30歳でしたが、ある政治家に「シーザー」のように正義を貫けと言われたのです。ガリア戦記で知られるわけですが、帝政ロシアの礎を築いたのは有名です。それから、私が教学を研究してきた日蓮は時の執権・北条時頼に対して自身の主張をし辛い目に遭ったわけですが結果として数百年経ち日蓮があの時に主張していた事は間違いでなかったと言えます。時の流れ、特に現職首長に喧嘩を売るのは勇気があるか、馬鹿でなければ出来ない事であり見通しが甘かったとは言え、立ち上がった事は尊い事です。

 

彼が自分の為でなく、地方政治を立て直すという強い意思があるならば、今後、大きな風を吹かせられるかもしれない。もし異なるのであるならば、私には先は見通せない。

 

(参考)2018年2月21日

日本を滅ぼす”ブロガー議員”に伝えたい事

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