小池知事を都民は信任したのか?【宣言下における制限の数々】

東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・40歳)です。

政治とは何か?
私は政治は決める事。政治家は決める人。選挙は決める人を決める事。」という大原則をこれまでも様々なところで訴えてきました。更に「決めるとは泥を被る事」だと保守の大物政治家に10年ほど前に言われた事を常に胸に置いています。

今般の都議会議員選挙で、私達、都議会自民党は第1党に返り咲いたとは言え、候補者の半数近くが落選という厳しい審判を受けました。これには様々な要因があり、私は巷間言われているように選挙戦最終盤での小池知事の動向云々が主たる要因ではないと思っています。コロナが長期化する中で感じている自粛疲れや、政治や行政への不信、不満が表に出た結果でないかと思っているのです。

この間、何を学んだか?
この1年半に渡る新型コロナウイルスとの戦いの中で、少なくとも私は「医療を守る。雇用を守る。」という今回の選挙戦で自身のテーマと掲げたポイントで全力で仕事をしてきたと自負しています。小池知事や副知事達とも激しく議論してきましたし、各省庁と東京都、墨田区との調整に奔走してきた事もあります。その過程で、私がとにかく疑問を呈してきたのは「飲食店への過度な抑制」は本当に感染拡大という視点で、より効果的、より合理的な施策なのかという事を声を大きく訴えてきたわけです。

4月25日からの緊急事態措置期間・まん延防止等重点措置期間では、酒類提供がNOとなりました。私は、この一方通行間的な「提供自粛」要請に、多くの方の「納得と共感」を得られていないとゴールデンウィーク中から、地元の錦糸町駅前で街頭演説をしながら、賛同者を増やすよう努力してきたのでした。

討論会も行われた



納得と共感の説明はあったのか
そして、新たな4回目の緊急事態宣言。小池都知事は酒類提供NOの立場で政府へ要請をしました。これは果たして民意なんだろうかという事です。冒頭で述べたように、今回の都議会議員選挙は「勝者なき」選挙と呼ばれています。その意味においては、小池知事が事実上の党首的存在である「都民ファーストの会」も議席を減らし第1党ではなくなりました。かと言って自民党が勝ったわけでもない。

私は「医療体制の現況の見える化」を前提に、飲食店への必要以上の理解なき抑制は、かえって東京の経済を沈没させるという主張を展開してきました。例えば、7月8日の東京都モニタリン会議で示された入院患者は1673人で、病床数は5882床であり病床使用率は29%です。同様に重症患者の病床使用率は16%にとどまるのです。

飲食店へ課したルールは、どこに
それでも、都知事から積極的に国へ緊急事態宣言を呼びかける事の意味を考えなくてはいけません。デルタ株の「感染力が強い」という一言で片付けてよいのだろうか。では、今まで散々、協力金の支給条件としてきた「感染防止徹底宣言ステッカー」「コロナリーダー」「王冠シール」などなどの取り組みは何だったのか?真面目にお金もかけて感染対策をやっている店舗と、そうでもない店舗を同率で並べてよいのでしょうか。ここら辺からして、東京都の現場における大混乱も手に取るようにわかります。

世間的には、今回の都議選は「小池知事の独り勝ち」という評論も多々ありますし、現実的に「自公過半数取れず」という報道ばかりで「勝者なき」議会構成は、ほとんど深堀りされていません。すると、勝ったとされる小池知事が、また街場を締め付ける事で、ただただ感染拡大防止策に突き進む姿に、敗者となった私達の「経済を守る」論が押し潰されていきます。

しかし、それでも、私は「医療政策」「経済政策」の両立は、都民の皆様のご理解ご協力が前提ですが可能であると信じています。


このあたりの考えは↓コチラで選挙戦中に触れました。
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もっと、政治家と国民、都民が1つにならないと越えられない。パフォーマンス政治では何も出来ない。
その為に、私は全力で、東京、墨田の町が「行政施策」により衰退しないようとにかく走り続けるしかありません。

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