対岸の火事はもはや死語。

こんばんわ。

日本大学の公開講座でもお話をさせて頂きましたが、「既存の概念を頭から如何に最新バージョンに更新していけるかがテレポリティックスと付き合うコツです。」というのが私の考えです。

テレビというメディアを通じてニュースを様々な形で伝える側は、そこに理解度の差こそあるものの常に最先端をチェックし、昨日よりも新しい情報を伝える事を業としているわけです。時代の波は、1日だけでも大きく前進しています。スティーブ・ジョブスはどれだけ時代の展開のスピードを上げた事でしょうか。

そんな中で、EUで今危機と言われているギリシャやイタリアの経済情勢をどれだけの方が警戒感を持って接しているでしょうか?これらの国が、もし仮に本当に追い込まれて破綻という状況を迎えた場合に通貨ユーロは確実に不安定になるでしょう。すると為替では何かしらの動きが出てくるわけです。円高がより進み、日本の経済を圧迫するかもしれないわけです。

実際に、これまでギリシャという国やイタリアという国に興味や関心を持たれていたかはどれくらいいらっしゃったのでしょうか?イタリアは辞任したベルルスコーニ首相が不倫騒動をはじめ数々のスキャンダルを世に出して来ましたので、それは知っているという方も少なくないでしょう。我が家の一歳半の息子のように旅博でアリタリア航空のCAさんと写真を撮って貰ったという人もいるかもしれません。イタリアならまだしもギリシャは遠い存在だという方がほとんどではないかと思います。旅行で行った経験のある方や走り幅跳びの美人選手ニキ・クサンスーファンも少なからずいるでしょう。

何のこっちゃ!?と話が脱線しそうですが、それだけギリシャ、イタリアは日本人から見れば遥か遠くの異国情緒たっぷりの両国で起きている経済不安は現代のネット社会では日本と背中合わせ、隣り合わせなわけです。よく時代の波が西洋から押し寄せる際にはアジアを通り日本に到達するイメージは容易に想像できます。かつてはそうでしたし、実際に物質が日本にやってくるにはシルクロードを東へ進んでくるのですが、現代はネット社会です。為替もネット決済、ボタン一つで完了です。欧州の経済危機という波はペリーの黒船が海を渡ってくるような余裕も無く有事の際には円高・円安に直結するのが今の社会です。

そう考えると、対岸の火事なんていう表現はこの金融グローバルにおいては死語になっていると思うのです。同様に、過去の考えが現在は通用しないものになっているケースは沢山あります。

政治家もそういった感覚を持つ人が増えてこないと、我が国・我が地域を導いて行くにふさわしいリーダーが出てこないかもしれません。混迷の時代を乗り越えていくには教科書に出ていない事で勝負していかなければなりません。その先を見つめう進取の精神と強い信念が必要であるはずです。どんなに過去の栄光があろうとも、今の課題に向き合えないならばリーダーとしての資質に欠陥があります。その一方で、重鎮と呼ばれる方でも時代に即応し瞬間瞬間で知恵を出される方が益をもたらすケールも多々あるのです。明治期の元老達はそれはそれで大きな存在感を後生に見せつけました。今の日本も総理大臣や重量閣僚の経験者が沢山いらっしゃいますね。そういう方達の積み重ねてきた事をもっと活用すべきです。本物は“死語”にしてはいけません。一方で“死語”となった政治家は日本国の為に一国も早くリタイアすべきでしょう。

11月18日

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