小池知事・東京都議会のU革命”真剣勝負”

おはようございます。東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。

 
変わる!?議会の質問
今週は一部の報道で「都議の質問「お膳立て禁止」=小池知事が職員に指示」このようなものがありました。全て都庁の職員が質問も答えも作成したという事例があるならば、それはそれで何の為の議会が分からないので当然かもしれません。
 
ただ私の考えとすれば、事前にある程度、「こういう質問するよ」くらいの意思表示はしながら本会議の質問に臨まないと時間の無駄遣いに終わる事になりかねません。というのは、私の感覚からすれば「答弁を引き出す」のが議員の腕の見せ所だと考えています。役所側がどこまで踏み込んで答えてくるのか探りながら質問の深度を見極めるというのが私達の使命です。
 
質問はただ聞くという事ではない
例えば、一昨年の本会議一般質問で私は「東京スタジアム(味の素スタジアム)の改修について」質問を行いました。これは2019年のラグビーワールドカップ開催に向けて、周辺整備等も含めて動いていかねばならぬというのが私の信念でしたが、役所側が「改修」への言及を避けようとします。イングランド大会視察後から、ずっと言い続けたのですが、当初は「検討」レベルの答えで準備をしていました。
 
しかし、翌年の2020年オリンピックでも使用する競技場だからこそ、役所も議会を腹を括って今改修を決めるべきだという思いでした。でも、明確な答弁は引き出せず、こっちも改修に言及するまで譲らないという姿勢を貫き、最終的には質問の直前にこちら側の提案を受け入れる雰囲気が出てきたので、質問を取り下げず予定通り局長に質問したのであります。
 
御用聞きor密偵
こういう水面下の攻防戦があったのですが、これは「質問作成依頼」ではないので、今回の知事通達には関係無いように思います。また、下記に昨日の知事会見を抜粋していますが、質問取りを「御用聞き」という議員側の視点で小池知事がお答えになられていますが、一方で私などは質問取りを都庁舎側の「密偵」と思っています。質問が出来上がる日まで各局職員が「質問出来ましたか?」と付いて回るのが開会中の日常光景です。
 
Uの革命を思い出す
この緊張感から突然にグッドアイデアが浮かんだりするのです。
なんて事を考えていましたら、プロレス界の事になりますが、これは第1次のUWF旗揚げに近いものを感じたんです。真剣勝負を訴えて、独自路線で走り出した佐山さんや前田さん。今を振り返ってみれば、プロレス〜格闘技ブームの流れを作りだしたきっかけだったのではなかったかなと。今の小池知事が打ち出している一つ一つも、10年後20年後に振り返ってみたらターニングポイントだったと言えるのかもしれません。いや、そうしていく為にも、議員一人一人が真剣勝負へ飛び込んでいかねばなりません。
 
裏を返せば、これからの議会は質問力というのか、日々の議員活動を有権者の皆様へ見せる場ともなります。今週の議員総会で第一回定例会では一般質問に立つ事になりました。詳細は決まりましたらご案内致します。
 
1984年のUWF 1984年のUWF

 
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以下は2月10日の小池知事会見抜粋。
(Q)
議会との関係についてです。先日、議員の質問作成について、都職員の行き過ぎた関与というのを控えるようにという通知を出されたと伺っております。一方で、議会で建設的な質疑をする、質疑応答をするというためには、一定程度の事前のやり取りというのも必要かと思います。知事はどういった行為を問題視されてそのような通知というのを出されたのでしょうか。
 
(A)
それから、議会の質問の話でございますけれども、これは、国会でも、中には霞が関に質問を作らせて、それを依頼して、かつ答えも霞が関が作るという笑えない話はよく聞くところではございましたけれども、都議会での、何て言うのでしょうか、質問を、都庁職員側の方に投げるということについては、はっきり言って行政とチェック機関である議会との関係ということが非常に分からなくなるということであります。議会での質問権というのは議員が持つ最高の権能だという中において、行政の職員がそこに関与するというのは、図式として考えてもこれはおかしい話でございます。
 
議員への予算や条例などの説明、これについてはもちろん丁寧にしっかりと説明をしていくべきだと思いますし、事実確認などへの対応は都庁の職員の方から伝えるというのは、これも今度は都庁側の責任ではあると思います。
 
今後は、質問を作るところから都庁の職員が関わるといったようなことではなく、それぞれ、行政と、それから議会の役割、分担しながら進めていくという、逆に言えば当たり前のことではないかなと思います。
 
それから、前もありましたけれども、答弁調整。答弁調整と質問取りというのが大分混乱しておられる方がいるのですけれども、質問取りというのは、これは的確な答弁をするためには前もって伺うという話は、これはあ
りだと思います。しかしながら、答弁を調整するということは、議会審議の内容を深めたり、また議事の円滑化の点からも、必要なときもあるかもしれませんけれども、御用聞きしていい答えを出すというのも、それもおかしな話かなと思います。ここも同じように当たり前の議会と、当たり前の行政の関係にしていきたいということであります。

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