2016年6月17日
東京都議会 オリンピック・パラリンピック等推進対策特別委員会議事録(抜粋)
【川松委員】
大会四年前のこの早い段階から具体的な後利用の計画を打ち出したことは、意義あることだと思います。特に大会後の年間来場者目標を明確な数字で示したことは、大会後もにぎわいのある施設としていくんだという決意のあらわれであるとも思います。
一方で、単なる夢にすぎない目標を掲げても意味はなく、都民に誤った後利用の姿を示すことにもなります。
そこで、今回の目標数をどのようにして設定したのか、そして、その実現可能性をどのように考えているのかを伺います。
【鈴木オリンピック・パラリンピック準備局開設準備担当部長】
年間来場者目標は、類似施設の利用状況を調査するとともに、各施設に関係するさまざまな競技団体や施設運営に経験を有する支援事業者への詳細なヒアリングを行い、設定したものでございます。
具体的には、大会や強化練習、合宿等の競技利用やコンサート、イベントなど、ニーズを踏まえた利用見込みを積み上げて設定したものであり、実現可能な目標と考えております。
今後、今回掲げた来場者目標を確実に達成できますよう、施設運営計画の最終のまとめに向けて、さらなるにぎわいの創出に向けた検討を進めてまいります。
【川松委員】
詳細な調査に裏打ちされた目標であることは理解いたしました。引き続き、民間の知恵も活用しながら後利用を検討し、さらなる活用策を検討していただきたいと思います。
一方、数値目標を立てることは大変結構ですが、果たしてこれで各施設の収支はどうなるのか関心があるところです。
施設の収支について、現在どのように考えているのか伺います。
【鈴木オリンピック・パラリンピック準備局開設準備担当部長】
収支のうち、まず支出面では、施設の運営に要する維持管理費は、導入する設備の仕様や具体的な運用方法など、施設や管理運営の詳細を踏まえて算定する必要がございます。
例えば、維持管理費のうち光熱水費は、空調機やプールのろ過設備など、機器の詳細な仕様や性能、その運用方法により変動いたします。
また、収入面では、こうした施設の運用方法を踏まえた人件費や維持管理費、そして、減価償却費により原価計算を行い、類似施設の料金水準も勘案しながら、利用料金を算出する必要がございます。
こうしたことから、各施設の収支につきましては、今後、施設運営計画の最終のまとめに向けた検討状況や各施設の実施設計等の状況を踏まえながら検討を進めてまいります。
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