東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。
早くも投票日迎える都知事選
都知事選挙が始まって2週間が経ち、あっという間に投票日を迎えます。コロナ禍とは言え、4年前の小池フィーバー選挙に比べれば何とも静かな毎日です。ほとんどの方の関心事に都知事選はないように思います。実際に東京は感染者が100人を超えてきて緊張感が高まっています。私は知事側に対して、ただ数を発表するのではなく、重症患者の割合、医療体制、患者の属性など、もう少し踏み込んで発表していかないと、経済活動を止めない以上、いたずらに不安を煽る事になると申し入れました。
この知事選目前で皆さんと考えたいのは、「知事」という立場の方の存在の大きさです。今年初頭からのコロナ対応で、各都道府県知事の存在、影響力は大きいという事を否が応でも誰もが認識しました。絶対的には、東京の小池知事や大阪の吉村知事が目立っていましたが、陽性者受け入れ自治体の迅速な対応をされた知事や自粛要請中の都民に観光を呼び掛けた知事もいたのは記憶にあると思います。
安倍総理、加藤厚労大臣、西村コロナ担当大臣といった方々はあくまでも全国のコロナ対応リーダーであり、やあり地域毎には地域事情をよく分かっている首長さんの行動は大切だという事を認識したのでありました。だからこそ、生活に密着する知事を選ぶ選挙は極めて重要であることが何となくでも感じていらっしゃる方は少なくないと思われます。
表に出ない戦略
その意味において、今回の都知事選は本来であれば現在のコロナ対応や経済政策、あるいはアフターコロナの時代に向けて、政策論議を多くの方に判断して頂いた上で誰が知事にふさわしいかを決める選挙にしなくてはいけません。しかし、小池知事はコロナ期間を理由にオンライン選挙として、4年前とは打って変わって「表に出ない選挙」を展開しています。(但し、候補ではなく都知事としては頻繁にコロナ対応等でメディアに登場しています)
私も小池知事には常々厳しい事を言ってきました。ですので、討論番組などがあれば幾らでもテーマはあります。しかし、小池知事が議論の場に現れないのですから、他の候補者だけでは成立しませんから、どこもやりません。4年前だったら、様々なテレビ局でやっていたのですが。しかも、小池知事が街頭演説もやりませんから、そもそも放送法を意識した公平の観点もあり、都知事選の様子事態を取り上げないケースも増えているように見えます。現在、鹿児島県知事選も行われており、東京と併せて、このマスコミ報道にはYouTubeでも語っておきました。
本能としてのマーケティング政治
これを「ズルい作戦だ」と私に言ってくるメディアの方もいます。ところが、この4年間全てそうでした。小池知事の広報戦略なのか、本能的な感性なのか分かりませんが、自分がアピールしたい時はガンガンに前に出ますが、突っ込まれそうな時は消極的になります。ですので、何度も私は論戦の場を求めてきました。
こういう事を言うと、「議会でやってこなかったのか?」と評論家から叱られます。しかし、時間も限られていて、小池知事はひたすらに時間を殺す意味の無い事をダラダラと述べます。委員長がいることはいますが、正直なところテレビ討論のような切れ味鋭いMCとしての機能はしません。私達がYESかNOの二択で回答を求めても答えが返って来ない事がほとんどです。下記は今年度予算を審議した委員会での1場面です。参考までにアップしておきます。
世論誘導型民主主義
今回、都知事選候補選定の過程で、東京選出の国会議員の方が「結局、都議会自民党は4年かけて小池百合子を倒せなかった」と言って回っているという話を聞きました。一側面を見れば間違いありません。どんなに正論で臨んでも、議論の機会を奪われては前に進めなかったのですから。たまたま、都知事選始まって1週間である25日でしたが都知事選に立候補した幸福実現党の七海ひろ子さんがマスコミ報道に怒りをぶつけて選挙戦から撤退を表明しました。「マスコミは主要候補として5人ばかり取り上げている。」とし世論誘導型民主主義に苦言を呈しました。
これも今後の選挙報道を考えるきっかけになるかもしれません。しかし、もう今日は3日金曜日で投票日2日前です。私が求めたいのは議論に応じる小池知事の姿勢です。私は、この4年間言い続けてきました。「小池知事には素直になって欲しい」と。
誠実 なんて 寂しい言葉なんだろう
この空虚な4年間を振り返り、そして先を見据えた時にビリー・ジョエルの「honesty」という名曲が頭に浮かびました。
Honesty is such a lonely word
Everyone is so untrue
Honesty is hardly ever heard
And mostly what I need from you
「誠実」…なんて虚しい言葉なんだ
誰もが正直じゃない世の中のなかで
「誠実」…耳にすることはほとんどない言葉
でもそれこそが僕がきみに求めたいものなんだ
私よく「政治家が天職だね」と言われるか、「君に政治家は向かない。優しすぎる。」と言われるかのどちらかです。小池都政を振り返り、「誠実」を考えるようでは政治家に向いてないのでしょうか。
なりふり構わず何でもやっちゃうのが正しいのか。
都知事選後に大切な事は、己の為でなく、社会正義実現の為という原点に立ち返ろうと思っています。
政に頼らず官に依らない活動を目指して。こういう事を書くと、弱音を吐いているのか情けないというコメントを沢山頂きます。そんな事はありません。きっちりと現状を見つめた上で、都政に風を、日本の社会環境変化に風を吹かせていきます。任せて下さい!!
私は東京地検のホームページから小池百合子の学歴詐称疑惑の追及をしてほしいと意見のメールをしておきました。その根拠は川松さんたちが都議会で小池百合子の学歴詐称について追及したのに、小池百合子が納得のいく説明をしなかったからです。都議会議員は都民の代表なのに、その質問に誠実に答えないのは、都民の質問に誠実に答えないのと同じです。これからも頑張って下さい。