東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。
ちょっとおかしいぞ
さて、東京都議会は12月3日に開会日を迎えて、10、11日と代表質問、一般質問が行われました。今までと少し様相が違っている事もあり、いい意味でも悪い意味でも東京庁舎の機構が変わってきた。中身がおかしくなってきているという肌感覚を覚えています。これまで、小池都政が始まる前も後も都議会本会議質問は役人側に事前通告した上で調整しています。今回、この事前調整過程でわけのわからない事がありました。
例えば、この事前調整は早ければ1か月ほど前から調整を始めています。にも関わらず、本会議質問直前になって、これまでのやり取りがあるにも関わらず、ちょっと変えて欲しいなどといった話が局から出てきたりしました。どうも自民党も、他の会派も、事前調整した質問事項が別グループに流れていた形跡があります。これは、由々しき事態です。これについては、きっちりと調査を進めていきます。
都議会議長の「横暴」
また、本会議場では一般質問後に、議会運営、議会ルールを無視した石川議長の「横暴」とも言える議事進行がありました。
一般質問後、通常議事予定は副知事発言でした。しかし、そこに「ギチョー(議長)」という声が響きます。私も何が起きているのか分からなかったですのが、共産党の曽根議員が動議を発したのです。石川議長も、この曽根議員の「議長」という掛け声に反応してしまいました。これは緊急動議です。有権者に選ばれた議員の権利として動議を出しているわけですからこれを無視できないはずです。が、石川議長の選択は、この動議に対して「静粛に」というまさかの言論封殺とも言える暴挙だったのです。
そもそも、議会運営委員会において、議事日程が整理され議会局職員も様々な段取りをしているので、今回の共産党の緊急動議も私からすれば、確信犯的なやり方で、これはこれでちょっといかがなものかと感じます。それでも、事前に共産党が何かやって来るかもしれないと議長周辺は分かっていて、その上で議場では誰もが分かるように緊急動議が出されたしまった以上、議長はしっかりと対処すべきでした。
共産党や他の議員が騒いだ事で、石川議長は迷った末に、都民ファースト、公明党、自民党、共産党の幹事長を議長席前に呼びます。騒然としている中での整理という意味では一つの選択肢だったのかもしれません。議席から見ていますと、呼んだ議長は4者をリードするような話しかけはなく公明党の東村幹事長が共産党の大山幹事長と話していて、4者会が終わります。そして、何か説明があるかと思ったら、一言も触れずに副知事発言に移行してしまいました。
この議事進行こそ、数の力で何でも押し切ろうとしている都民ファーストのやり方です。過去の委員会運営でもそんな様子が散見されました。さすがに、それまで静かにしていた他の議員も含めて、あまりにも不親切な議事進行だと騒ぎ始めて止まらず、副知事が発言始めても議長に対して、説明を求める声が止まりません。結果、副知事発言が終わると、あらためて議長が4者を議長席に集めます。この段階で初めて、議長が「曽根議員から休憩を求める動議が提出された」と説明がありました。ここで、この動議を認めるか否かの決を採ります。当然、自民党も含めて「反対」で、騒然としただけであっさりと動議は否決されました。
本当に悪くないのか
この後、議長と彼を支える議会局はこの議事運営は「悪くない」という主張をされているようです。そもそも、副知事発言後に動議を取り上げたのならば、副知事発言前に強行的に押し切ろうとした自分達の不備を認めているようなものです。こんな掟破りの半ばパフォーマンス的な共産党の緊急動議を出される以前に、対処する事は出来なかったのかと思います。
いずれにしても、民主的で開かれた議会運営と言っていた「都民ファーストの会」から出てきた石川議長の非民主的なやり方は断じて許されません。そもそも、今年3月の予算特別委員会でも委員長を務めていた石川議長の委員会運営が悪くて、ただただ徒労感が残っていまして、当時の疲れが私的には今まで続いています。
とにかく何か制度疲労を起こしているのかなと思う都議会。本会議での質問を見ていても、個別の議員からは素晴らしい、面白い提案があります。カイカクばっかり口にしていて、中身の無い議員もいますが。とにかく、自分はこの時間を何の為に過ごしているのかなと思います。最近、自分の立ち位置、目指す方向性を自問自答する日々です。
こんな都議会じゃ、誰もがワクワクドキドキする夢や希望溢れる政策を実現できない。だからこそ、やりたい事あるけど、数が足らない。負のジレンマ。
誕生日を迎えて身が引き締まる。決意あらたに。(12月10日アップ記事)
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