ワクチン供給は本当に遅いのか?墨田区では100%超えが見えた。

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東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・40歳)です。

連日の“ワクチン報道”
コロナワクチン接種が遅いとか、政治家が《優先》で受けたとか、期待感を薄くさせるネガティブなニュースが目立ちます。今、どんな実情なのか丁寧に伝える人(それは政治家もマスコミ同様に)がいない事が不安を増大させているものと考えています。

そもそも、日本国に届いた高齢者接種向けワクチンが全国に配分され始めたのが4月5日の週からでした。
これだけ、マスコミは連日に渡って、東京と大阪の「新規感染者」「医療逼迫度合い」を過度に報道してきたわけですが、最初のワクチンは全国へは人口ではなく都道府県単位の均等割となりました。ファイザー社製のワクチンは1箱単位で各県へ配分されていますが、1箱に195バイアル(容器の単位)です。マスコミが連日、大きく報じるようにコロナ流行は「東京の問題」だとするならば、やはり「均等割」ではなく「人口割」にすべきであるというのが、私達、都議会自民党の主張であり、政府や党本部へと訴えていたのでした。
(※ちなみに注射器により、1バイアル当たりの接種が当初は5回分でしたが、今は6回分が流通)

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ワクチン供給計画の実態
実際には1週間単位で以下のように国から都道府県へ配分されました。
【第1クール】4/5の週  100箱 (各道府県2箱で東京・神奈川・大阪は4箱)
【第2クール】4/12の週  500箱 (各道府県10箱で東京・神奈川・大阪は20箱)
【第3クール】4/19の週  500箱 (各道府県10箱で東京・神奈川・大阪は20箱)

この次のクールからは2週間単位となり、
 【第4クール】 4/26の週 1,741箱 (全ての市区町村に1箱)
          5/9までに 4,000箱
 【第5クール】5/10の週と5/17の週の合計 16,000箱

 ※第5クール以降では、1バイアルから6回接種が可能な注射器を配布
 【第6クール】 5/24 の週・5/31の週   13,000 箱 + 調整枠
 【第7クール】 6/7 の週・6/14の週   13,435 箱 + 調整枠
 【第8クール】 6/21 の週・6/28の週   13,434 箱 + 調整枠

このうち、私達の主張同時に、ワクチン供給量が増えた事もあり、東京には第4クールから傾斜配分されるようになりました。

①上記の通り、4月 26 日の週に各区市町村1箱(1箱=195 バイアル)ずつ、全国で計 1,741箱を出荷
都への割当箱数は62箱
②4 月 26 日の週及び 5 月 3 日の週に、全国で計 4,000 箱を出荷
この4000箱は全都道府県の希望箱数の合計 7,322 箱に対して約 54.6%に相当でした。
うち、 都への割当箱数は474箱で、都の希望箱数の約 58.2%相当であ利ました。
こちらの①と②を合わせた536箱が第4クールの東京への配分です。

私の地元、墨田区を例にすると、この536のうち、24箱が配分となりました。

同様に、第5クールで東京は2064箱、墨田区は30箱でした。
実は第5クールまでの東京都への割当数により、都の 65 歳以上人口のうち約 47.9% の方への接種が可能(2回接種換算)になったのです。ちなみに、このクールで墨田区は47.6%をカバーできる計算です。

第6クールは、東京へ1519箱で、墨田区には35箱。
第6クールまでの東京都への割当数により、都の 65 歳以上人口のうち約 76.4% の方への接種が可能(2回接種換算)になったのです。墨田区で見ると81.2%分となります。

第7クールは、東京へ1031箱で墨田区には31箱
同様に計算すると、都の65歳以上人口のうち約95.8%の方への接種が可能(2回接種換算)になり、墨田区では100%を超えていきます。

今はここまでが発表されているワクチ配分ですが、現在は1回目接種。
3週間後からは、2回目接種が入ってくる事を考えると、かなり順調な推移というは見て分かると思います。この流れの中で、首都圏では自衛隊による大規模摂取も行われます。各地で予定より早く、65歳以上以外へも幅を広げる動きが出てくると思われます。

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キャパに余裕がある!?
一方で、私の所には、接種会場の「キャパ一杯に使っていないじゃないか」という声が届きます。当然、自治体によってシステムは異なるのですが、一見キャパに余裕があるように見える自治体には特徴があります。それは、2回目接種を控えているからです。

仮に、300人を1日でそこで受けれ入れるとして、今は1回目接種の方しかいません。ところが、3週間後からは、1回目の300人と2回目の300人が同会場を訪れる事になります。この先を見据えた対策をしておかないと、2回目で混乱してしまいます。その為、今は余裕があるように見える会場もあるかもしれません。そういう点からいくと、2回目接種が始まるタイミングの自治体は緊張感があるとも言えます。これは分かりやすい事例ですが、それぞれの現場は現場では様々な課題に向き合いながら住民の皆様がスムーズに接種できるように汗をかいています。引き続き、努力を重ねて参ります。

さらに認可が進むワクチン
アメリカのモデルナ社イギリスのアストラゼネカ社の新型コロナウイルスワクチンの承認の流れとなりました。厚生労働省は緊急時に審査を簡略化できる「特例承認」に基づいて、アメリカ・ファイザー社製に続いて正式承認とします。モデルナ社製は、防衛省が24日から東京都と大阪府で始める大規模接種会場で使われる予定になっていますが、アストラゼネカ社製の具体的な使用方法は今後検討されていきます。
 というのも、アストラゼネカ社製は、海外で接種後に血栓が生じた事例があり、年齢制限や接種停止などの措置を講じる国が出ています。日本でも、対象年齢などについて議論する必要があります。

Wilfried PohnkeによるPixabayからの画像

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