東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。
衝撃の記事タイトル
↑という産経新聞の記事です。
この産経の記事は厳密に言うとニュアンス、伝え方が間違っています。知事会見のやり取りはこんな感じでした。
Q:日経記者
今日、公明党の山口代表との会談で、東京マラソンの中国人参加者の参加自粛要請をするとお話をされたようなんですけども、この要請は決定されたものなのでしょうか。
A:小池知事
自粛というか、今、フライトも止まっているなどございます。そういった方々には、結果として自粛という形になろうかと思いますけれども、その点は、既にメールなどでやりとりといいましょうか、それは確実にできておりますので、その旨についてご連絡を申し上げているということであります。
ニュアンスが違う!?
この質問の前提となるのは東京マラソン財団の発表によります。
発表を要約すると「中国在住の方で、今回の件で中国国内移動やフライトキャンセルで日本に渡航できない参加者(国籍を問わず)は参加可否を自分で判断して下さい。但し、今回自粛する場合は来年出られるようにします。」という内容です。
ですので、産経新聞のインパクトある見出しはちょっと内容を忠実に反映していない事は明らかです。
ただ、私はこの財団の発表、現時点での東京都知事の姿勢は評価するものの、これが根本的な感染拡大阻止になるのかというと疑問です。このブログや、私の動画チャンネル「川松TV」で繰り返しお伝えしていますが、一番怖いのは「無症状だけどウイルス保有者」がどこにいるか把握できていない、管理できていないという問題です。一義的には、「武漢への渡航歴のある方あるいはそれらの方への濃厚接触者」が分かりやすいのですが、既に東京はじめ日本に新型コロナウイルスはが少なくとも入ってきているのは事実です。
東京マラソン開催はソフト面での万全な対策を
ですので、自覚症状はないけどウイルスを持っている人が参加者にいたり、沿道で応援されたりすると、それが感染拡大の恐れがあるのです。念のため言いますが、私は東京マラソンの開催するなといっているのではありません。オペレーションに工夫が必要だという事を言いたいのです。
例えば、これは私も既に観劇させて頂いたものですが、劇団EXILEからはこんなアナウンスが出ています。
またAKB48もこんな対策を出しています。
つまり、今までですとボランティアの皆さんや沿道の皆さんとハイタッチしたり、飲み物を回し飲みしたりなどマラソン大会ならではの光景がありましたが、今回に関してはそういった行動の自粛を呼びかける、あるいは禁止するなどが必要なのではないかと思うのです。
ハイタッチや握手は知らず知らずのうちにウイルスを拡散させてしまう恐れがあるので、こういう措置は取らざるを得ません。私が観劇した劇団EXILEの時はまだ自粛前ですから公演終わりにメンバーがお客さんを送っていました。
正しい情報と正しい対応で
そもそも、今回のウイルスは基本的に皮膚では感染しないと専門家が繰り返し述べています。あくまで、ウイルスが体の中に入って悪さを引き起こすという事です。その為、手洗いはしっかりしてから食べ物を触りましょうと言った呼びかけが出ているわけです。上記の産経記事のような見出しや小池知事が発してしまった「自粛」という言葉は、この事態に対して間違った偏見を広げる事になりません。マラソン財団の文書には自粛という表現は出ていないのです。あくまで不可抗力で日本に来られない方に向けてのメッセージです。自粛という言葉が独り歩きすると、湖北省や中国の方への新たな風評が生まれかねません。
今後、東京マラソン財団がどんな体制で3月1日本番を迎えるのかは未だ分かりませんが、関係組織体制をしっかりとして大会を迎えたいとしています。私は、この新型コロナウイルス対策を万全のものとして、東京マラソンを成功に導く事は「東京オリンピック」を不安視する声に対しての強い安全衛生メッセージになると考えています。その上で、日本だけでなく世界が急いで研究している特効薬、簡易的な検査方法が確立される事を祈るしかありません。
とにかく、1にも2にも感染拡大阻止。これが大事な事です。
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