さて、ドイツ産業の代名詞とも言えるマイスター制度。
今回はオランダ国境にほど近いドイツ西部エリアを管轄する中部ニーダライン商工会議所、メンフェンバッハ手工業協会、そして職業訓練協会及び関係機関を回りながら一日かけて議論と研究を重ねました。
モノ作りの町墨田区出身の政治家としてモノ作り産業の保護は言うまでもない大きなテーマです。そして、ドイツもEUを引っ張る好調経済ですが、それを支えるのはドイツ国内の中小企業です。その基本を支えるのが手工業マイスターと呼ばれる資格を持つ人々です。
マイスター職種については、この資格が無いと自ら開業する事は出来ません。その一つ前にはゲゼレという職人資格を持てば、それぞれの店で働く事は出来ますが店は開けないのです。決して、技能の習得のみならず経営学や総合的な視野を持っていないとマイスターにはなれないのです。
ちなみにですが、私は過去に近所の車屋さんにドイツの自動車整備士のカッコ良さを聞かされ感動したのを思い出しました。その車を操る様子が如何にもメカニックのプロフェッショナルを感じる仕草で自分もそうなりたいと心に決めて仕事を頑張っているんだという話です。
そうしたら、自動車整備のマイスターにもお会いする事が出来ました。色々と話を聞かせて頂きました。そういえば、先日、BMW工場内で見たインダストリー・マイスターも動きがクールだったのですが、今回初めてお会いしたマイスターもそれはそれは大きな存在感がありました。
しかし、青少年は小学生という本当に早くからアカデミックの道・マイスターの道を選択しなければいけない。しかし、メルケル首相は「大学卒業資格と一緒だ」というほど職人の地位が守られている。
下町にだって日本中、世界中が興味を抱く技術を持つ企業が多く存在している。つくづく、産業技術の海外移転を阻止する為にも、今一度、世の中の耳目を日本の職人さん達に集める施策が必要だなとつくづく感じました。
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