アメリカ・イランはどうなってしまうのだろうか。

東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。

 

さて、年末年始から世界中の関心を集めているイラン情勢です。

 

世界では連日報道されるイラン情勢

日本のワイドショーなどは、中々この分野を報じてくれませんので、世界中のメディアをウオッチしながら私なりに今後の行く末、展望を探っています。特に、今や対岸の火事ではない事ですから、気付いた時には自分だけ取り残されていたという事にならないようにしたいと考えています。今日も、旅客機撃墜について複数の人物が拘束されたとイラン国営通信が伝えています。このアメリカ・イラン両国の関係はそもそも、イランがどういう情勢なのかを理解していないと現状を把握出来ません。

 

という事で、YouTubeチャンネルと連動しながら、このブログでもイラン情勢を考えていきたいと考えています。そもそも、私がイラン情勢に関心を持ったのは、まだテレビ朝日で情報番組のコーナーMCを担当して頃に中東情勢をウオッチし続けていた際に、たまたま読んだニューズウィークにイラン解説が載っていてペルシャ商人に興味を持ったんですね。

 

ウラン精製技術を開発してきた

そんな中で、アフマディネジャド大統領政権下で「イランが核燃料サイクルに適合するウランの精製に成功した」と発表し、イランは核技術所有国なんだと宣言したのでした。私はこれはアフマディネジャド政権が民の強力なバックアップを受けているのかと見ていたら、実際には国内で物価は高騰し野菜は約3倍になっていたりで、かなり彼を支えてきたグループからも批判運動が高まっていた事を知り、更には2006年末には学生の抗議集会も起きていたのでした。アメリカ批判の展開に力を入れるけど、経済政策に手をつけていなかった事を確認したのでした。ただ一部では、この学生運動の黒幕に欧米機関がいると言っている人々もいます。

 

その後、2013年大統領選挙で今のロウハニ大統領が誕生します。当時、日本で見ているとロウハニはダークホースでしたが、大統領選で勝利をしました。特にアフマディネジャド政権のように欧米強硬路線というよりは、穏健路線でした。そこで、核開発問題などで進展があるかと思われていたのです。

 

加えて、オバマ政権が2009年に発足しているのですが、この政権は当初から「イラン外交の強化」の触れていたのですが、一転してイラン強行路線となります。翌2010年にイランの金融・エネルギー部門と取引する企業への制裁強化を柱とする対イラン制裁法案に署名し、これが成立するのです。イランイスラム革命以後、アメリカとイランの国交が断絶するのですが、この歴史的に見ても、一番キツイ制裁となっています。

 

イラン核合意

とは言っても、オバマ政権はイランとの交渉を捨てたわけではなく、2015年に「イラン核合意」にたどり着きます。2016年にはIAEAによる履行するという共同声明も発表されました。大きなポイントはイランは核開発を大幅に制限する・アメリカは経済制裁を解除するという事です。経済制裁によってイラン経済が苦しくなるなkで、自分達にとって有利な条件を引き出すところは、さすがにペルシャ商人とも言われました。が、この合意はイランにとってプラスで、サウジアラビアやイスラエルにとっては納得できないという事でした。そして、オバマに代わって誕生したトランプ政権は、あの合意には欠陥があるとして「核合意から離脱」、あわせて「経済制裁再開」を決めたのです。しかも、オバマ時代よりキツイ史上最大の経済制裁としたのです。

 

こうなると、穏健派のロウハニ大統領も対米強硬派にならざるを得ない面があります。トランプ大統領の経済制裁はイラン経済を苦しめます。昨年5月には8か国に対してイラン産原油禁輸措置の適用除外が撤廃となったのです。8つの国と地域は日本、中国、インド、イタリア、ギリシャ、韓国、台湾、トルコで、イランとの原油取引を行った場合、米国による制裁の対象となるという内容でした。となると、イランは対外的にお金を更に稼ぎづらくなるわけですから、国内経済は落ち込んでいくのは自明です。そして、近年のイランは極度なインフレ状態。

たまたま、ネット上に興味深いイラン訪問記がありましたので、ご紹介しておきます。

 

経済制裁下のイランに行ったら色々すごかった

いかにインフレかが分かる記事ですね。

 

昨年11月からイラン国内不安定

そんな状況で、昨年11月にイラン国営石油配給会社がガソリン代の値上げを突如として発表しました。これで、場合によっては約3倍という指摘もあったのですが、これをきっかけに反政府デモが勃発。インターネット回線も海外との接続を断絶されるなど、政権側の動きも活発化していました。このデモ騒動の時にイラン公営テレビは、このデモを先導したいう事でCIAに繋がりのある人物を拘束したと発表していました。正に、この時すでに政情は不安定だったのです。

 

そして、2019年は秋から年末にかけて、米国・イランの小競り合いが続いていた中で、起きたのがソレイマニ司令官への攻撃だったのです。その際に、一緒にイラクの民兵組織であるカタイブ・ヒズボラ(KH)を率いるムハンディス副司令官も一緒に爆殺されたのでした。

KHについては、公安調査庁がこんなデータをまとめています。

カタイブ・ヒズボラ(KH)(公安調査庁・ウェブサイト)

 

という事などを含めて、米国・イランの関係は、実は日本も含めて世界が影響する側面もあります。

日々動いていく状況ですが、出来るだけ丁寧に追っていこうと思います。明日は、トランプ政権とイランについて記すつもりです。

 

 

 

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