2011年は私達にとって大変意義深い物になる。

こんにちは。今日は2本です。

さて、中国の列車事故について日本では様々な視点から報じられています。温家宝首相が現場に入ったた様子は日本のテレビ局も放送していました。事故原因については、信号トラブルだ何だという話も出てきましたが、今一度考えたいんです。

日本の新幹線技術の常識からすれば、人災だと言わざるを得ないというのが日本の空気でしょう。各メディアにおける有識者の意見もそんなところです。

ただ、最近読んだ本『知と情(御厨貴)』にこんな記述がありました。宮沢元総理への過去のインタビューでこういう事を言っていたそうです。

知と情 宮澤喜一と竹下登の政治観/御厨 貴
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昭和14年頃のアメリカについて「『H』というものをひねるとお湯が出るんですから驚いた」という回想です。14年というと双葉山の連勝記録が69で止まったとしであり、終戦の年の6年前です。

つまり、Hの蛇口を捻ればお湯が出る国と、そんな事を知らない国とが戦争をしていたという事になります。ところが、それから数十年で日米は経済面で肩を並べるにまでなりました。

その日本は今、最先端技術である原子力発電をめぐって大きな難局を迎えています。世間では脱原発、脱原発依存、減原発などの言葉が氾濫している感があります。一体、今の日本のエネルギー供給状況を見た時、子の世代孫の世代に向けて何が大切なのか腰を据えて考えなくてはいけません。一国のリーダーである総理大臣が、公益ではなく個の益の為に言葉遊びをしているとは思いたくありません。30年後、50年後を振り返った時にあの時にオールジャパンで智恵を出し合ったからこそ、今の繁栄があるんだと語られるような状況を今作り出していきたいと考えています。

一部では、原発が稼働停止になる事で国内産業が国外に流出する可能性も危惧されています。もし、現実にそうなってしまったら私達の経済はどうなってしまうのでしょうか。子や孫の世代が我が祖国・愛する故郷に魅力を感じなくなり流出してしまったら、先人達が残してきた足跡を守れなかった世代として悔やんでも悔やみ切れない状況を迎えてしまう危険を孕んでいると言わざるを得ません。世界から目標とされ、憧れる国・日本をみんなで築いていきたいと考えるのは自然の理であると思います。

中国ではこの列車事故を契機に更なる技術革新、組織体系のあり方が見直されるはずです。2度と悲劇が繰り返されていけないのは言うまでもありません。問題は、この原因を根本から見つめ直し進化させていく事にあるはずです。

「あんな事故はあり得ないよね。」と居酒屋談義で話しているうちは、技術進歩で余裕を持っているという感覚での言動でしょうが、Hの蛇口は凄いなと思った宮沢元総理が自国を凄い国に並ばせようと努力してきたように、中国も意識の向かう方向が一つになれば日本もウカウカしていられません。将来、アジアや世界でどのような地位となっているのか考えずにはいられないわけです。

2011年、色々な意味で転機の年になるはずです。先日の大雨で新潟は大変な事になっているようです。米所だけに心配です。私にとっても2011年は極めて大きな転機の年であり、ここからオールジャパンで乗り越えていく為に何が出来るか心が燃えています。

8月4日

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