玉城デニー知事の疑惑が浮上。沖縄議会が紛糾している。

東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。

 

沖縄県議会が騒々しくなっている

今、沖縄がちょっとした騒ぎになっています。昨日まで所要で沖縄にいましたが、同志の沖縄県議が記者会見をするというので何か分からず待っていましたら、玉城デニー知事に関する疑惑についてでした。もっとも、首都圏ではほとんど報じられていませんが、ここのところ、ある沖縄県の事業をめぐって玉城知事の疑惑が浮上しているのです。

 

玉城デニー知事は昨年の知事選時に公約の主軸として「万国津梁会議」設置を掲げていました。実際に設置を決めたわけですが、これは、ポスト復帰50年を見据えての「新時代沖縄の構築に必要な施策の推進」を目的としており、基地問題など5分野で議論を重ねていく知事に意見を答申する権限を持つ諮問機関であります。今年6月には基地問題に関する会合が開かれており、玉城知事は同会議について、基地負担軽減を考えるが辺野古の代替案を考えるものではないとしてきました。「対話」で辺野古問題を探るという知事の姿勢が映し出されているという人もいます。6月以降も、SDGsや児童虐待に関わる分野の会議も開催済みです。

何が問題なのか?
そこで、何が問題になっているかをザッと整理しておきます「万国津梁会議」の設置支援業務業者の企画公募を4月12日から開始しました。4月17日の事業説明には6社が来たようですが実際に提案をしたのは1社でこちらが受託業者となる山形県で設立された「子ども被災者支援基金」を代表とする企業体です。そもそも震災を機に設置されたボランティア団体が何故ゆえに沖縄県知事の肝いり事業を担うのかという疑問が関係者間で生じていました。この基金は遡ること数ヵ月前の1月に沖縄で現地事務所を開設していたのですが、この代表に玉城氏の知事選をサポートした徳森りま氏が就任していたのです。

 

これは偶然?必然?

一方で、「沖縄県の基地問題を全国の課題として捉えよう」という事をテーマに沖縄県が主催する「トークキャラバン」という事業があります。こちらは内容をめぐって、昨日(10月9日)の沖縄県議会で照屋守之議員が同事業での発信に偏りがあるのではと指摘しました。県側は辺野古問題や地位協定を分かってもらえているという旨の答弁ですが、工事の進捗状況や当時の県知事による埋め立て承認などが発信されていないというのが照屋議員の主張だったわけです。そこでです。こちらの業務を受託した団体を見ると「新外交イニシアチブ(ND)」となっていましてNDの代表者と玉城知事は面識があるばかりでなく、こちらの沖縄事務所が上記の「子ども被災者支援基金」沖縄事務所と同じ住所だったので知事への追及に力が入っているという事です。またNDの理事2名が「万国津梁会議」の運営に携わっているという指摘もあるのです。

 

これに対してNDはウェブサイトで見解を表明されています。「沖縄県知事トークキャラバン業務受託に関する事実関係について」

 

玉城知事が癒着か?

話を「万国津梁会議」に戻します。そこで出てきたのが知事と受託業者の癒着です。県職員のフェイスブック投稿(現在は削除)に1枚の写真が出されました。その写真はネット上で広まっていますが玉城知事が職員や受託業者と楽しく会食していた雰囲気満載の5月23日の宴会写真です。

 

業者に内定したのが5月17日、契約日が5月24日でした。これを自民党は問題ではないかと指摘。県側の説明は宴会に参加した県職員は受発注に関係ない部署だから倫理規定に抵触しないという内容です。宴席の画像では責任者である玉城デニー、委員会メンバー、受託業者が揃っており、正に“利害関係者”です。どう見ても契約前日の「前祝い」と見られても仕方ないかなという様子です。特に、これが受託業者の接待であったのかは焦点になりそうです。

 

ちなみに県職員の倫理規定は業者との会食を禁止しています。ただし、知事には適用されておらず、さらに県職員であっても個人的プライベートな関係に基づく私生活の範囲で、職務に関係のない会食などは認められてはいます。玉城知事は議会で「私的な懇親会だった。契約がいつかは担当部局に任せており、関知していなかった」と答弁しています。

 

さらに追及側がヒートアップする事実も判明しています。それは沖縄県議会の一般質問でこの問題が取り上げられた9月30日に「子ども被災者支援基金」沖縄事務所代表が同職を退職していた事が今週明らかになっています。上記の宴席にも参加していた同氏のこのタイミングでの退職は余計な邪推を呼んでいるのです。沖縄県は受託契約に沖縄事務所の規定は無いため、契約は続くとしていますが、今後どうなていくのか、注意深くチェックしていかなければなりません。付け加えると、この代表を務めていた徳森氏は辺野古の基地反対運動に取り組んできた人物で、玉城知事とは様々な点が繋がっていくので県議会追及は止まりそうにありません。

 

沖縄2紙も取り上げる

こういう背景が具体的に見えて来て、普段は保守派から批判されている沖縄2紙も今回の疑惑を取り上げざるを得ない状況になっています。ちょうど1年前に翁長前知事の急逝に伴い、実施された県知事選挙で「#デニってる」までがブームとなった玉城知事ブームは沖縄メディアだけでなく全国メディアも大きく報じてきました。最終的に、各メディアにはこの疑惑がシロでもクロでも「製造責任」として取り上げて頂きたいと思のであります。その思いで、県外の議員である私がこういう事を書くのはどうかなと躊躇しましたが記しました。

 

例えば、小池百合子都政については誕生時のブームを作ったメディアも今は閑古鳥状態。五輪経費、市場移転やその他で、どんな事になっているのか「製造責任」のあるメディアが報じてくれません。それにより、追及する私が一方的に悪者扱いにされる場面も往々にしてあります。正しい情報を共有しその上で、真っ当な判断をして頂く必要性
があると感じています。その事が、小池知事をもう少し柔軟な政策決定に導くものではないかなと考えるのです。あまり意地を張り過ぎていると、都政あるいは都民生活、国民生活にプラスにならない事が出てくるのかなと思うのです。

 

沖縄で何が起きているか。辺野古をはじめ基地問題は対米関係の観点から見つめてきた私にとって重きを置いてきたテーマです。今後も情報を私が発信していく事で、真の意味で沖縄や日本のプラスになればと考えています。これまで様々な場面で私も辺野古基地問題は直接現地の方の話も聞いてきました。それ故に、沖縄県政には常に注目をしているのです。

 

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