日本のエネルギー戦略。

こんにちは。

過日、帝京平成大学の須藤繁教授と日本のエネルギー戦略の未来についてお話をし勉強して参りました。昨今、メディアを賑わせている「シエールガス」含めて、LNG液化天然ガス戦略など日本の未来を考えました。

今、よくニュースで言われているのが貿易大国ニッポンは貿易赤字に転じたという事実です。これは大きな事です。輸入金額が輸出金額を上回ったわけです。特に、円高時代であったにも関わらずです。車離れも進んだり、エコカーブームでも原油価格総額は約12兆円が2012年です。この金額は1980年と同水準なんです。しかも、これに加えてLNG輸入総額が約6兆円です。これは原発事故を受けて、燃料が必要だという動きに連動したものであるのです。

そこで、問題は今日本が仕入れているガスの価格です。現状ははっきり言って「高掴み」状態なのです。アメリカ価格の約6~8倍、ヨーロッパ価格の2倍です。この価格を早く是正すればLNG輸入額6兆円という数字を減らせる事になります。貿易赤字は約7兆円。LNG額を減らすだけで貿易黒字に近づくという単純計算が成り立ちます。

アメリカがこれからシエールガスをアジア市場に売っていくのは自然の流れですが、この時に価格交渉をどう進めていくかが課題になるというのが須藤教授の考えです。特に世界最大量のシエールガス埋蔵量を誇るのは中国であり、各国とのエネルギー外交のバランス感が重要になっていくといいます。それだけに、日本の自前資源確保が課題なわけですが、実は今月愛知県渥美半島・三重県志摩半島の沖合で天然ガスの一種であるメタンハイドレードの産出に成功しました。

海洋国家である日本にとって大変大きなニュースです。自前資源をベースに日本列島にどう安定したエネルギーを供給するのか。列島縦貫パイプライン構想も再浮上してきそうです。アメリカから、中国から、ロシアから、他にもアジアからガスがパイプで入ってくるようになると日本にとってまた新たな時代を迎える事になります。

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